■2004年5月9日
今にも朽ち果てそうな外観の場末の大衆酒場ですが89歳(平成18年7月現在)のお婆ちゃんの料理が侮れない店です。
仕事の用事で鶴見に行き、今日は直帰・・・というとデーブの悪い癖で寄り道しちゃうんですねぇ〜
デーブにとって鶴見は未開の地なので取りあえず湘南海童社さんの酒呑みの繁盛店という本に載っていた焼き鳥屋さん「鳥八」さんに行ってみようとJR鶴見駅東口に降り立ちました・・・鶴見駅東口から川崎方面に向かうと・・・ありました!昭和の匂いをプンプンさせる建物が・・・
こういうときデーブには元刑事のカンならぬ呑兵衛の本能が働くんです!
目的の鳥八さん向かうと、築40年は経っているのではないかという鳥八さんの棟続きに庇が壊れて垂れ下がりなんともいえないムードを醸し出している店を発見しました。
目的の鳥八サンとは長屋のようにつながっているこの店が、なんだかデーブを呼んでいる気がして年季の入った引き戸をガラガラ・・・・
目の前には北野武作品に登場するような昭和の香りがプンプン匂ってくる風景が広がりました。
店を入って右側に長く続くカウンター、左手には安っぽい大衆食堂のテーブルを並べたテーブル席・・・静かなようでいて活気を感じさせる呑兵衛のサラリーマンたち・・・カウンターの中には背の曲がったお婆ちゃんと白衣のおばちゃん達、店の奥には大きな縁起物の熊手、これはいい店見つけたかも!?と直感したデーブは、店のおばさんに奨められたカウンターに陣取りました。
酒は何が置いてあるのかな〜、とカウンターの後ろに貼られたお品書きを見ると
二級酒 320円
ビール大瓶 550円、ビール中瓶 470円、ビール小瓶380円
黒ビール(値段忘れました)、ウイスキー角550円
ウイスキーハイニッカ(値段忘れました)、冷酒あります
とかなり絞られた品揃え・・・でも酒呑みには十分な品揃え?
デーブ的には、居酒屋では瓶ビール派なので、ビール大瓶を頼みました。
程なくお通しと一緒に運ばれてきたキリンラガーの大瓶とビヤタン・・・醤油小皿のような皿にチョコっと盛られたお通しは、湯掻いたキャベツをワサビと生姜を効かせた醤油で和えたもの・・・お通しを一口つまむと・・・気が利いてます!
お通しが気が利いている店は、つまみも期待できるので、まるで初恋の人と再会したようにドキドキしながら壁に掛けられたつまみの短冊目を通すと、
まぐろ刺身500円、しめさば400円、鯵刺身380円、いか刺身380円
いくらの正油漬け380円、天ぷら300円、冷奴280円、湯豆腐280円
自家製松前漬け280円、しらすおろし280円、チーズ280円
長いも千切り280円、月見280円、山かけ(380円だったかな?)
ちくわ280円、もつ煮300円などなど・・・280円〜500円くらいまで
ちょっと迷ってデーブが選んだのは、好物の「しめさば」を注文しました。
お婆ちゃんが味の素を小皿に振り正油を注いだ後、カウンターの中の家庭用冷蔵庫から鯖を取り出してたっぷりのツマを盛った器に切り分けた〆鯖を盛り付けてなんともいえない笑顔でデーブの前に、いかにも手作りッって感じの〆鯖を差し出します。
一切れ口に運んだデーブの感想は、ウマイ!!!!!
半生の絶妙な〆具合なんです!このお婆ちゃんの手作りであれば、このお婆ちゃん只者じゃありません。(平成18年夏の時点で、このお婆ちゃん自称89歳ということでした。)
〆鯖に気を良くしたデーブは、続いて天ぷらを注文、300円だから・・・と期待はしていなかったのですが、それが、それなりにウマイ!
内容は小さめな海老、ピーマン1/4、レンコン、ちくわ、イカの盛り合わせでそれぞれ二口サイズくらいの大きさ・・・それでいて、見た目の貧相さは感じさせない企業努力は、ご立派!感服させられました。
ビールを飲み干したデーブ・・・お次は日本酒です!
「お燗つけてください!」とおばちゃんに頼むと、「酒たんぽ」とか「ちろり」と呼ばれる器に一升瓶の酒を移してから、旧式の酒燗器でお燗をつけてくれます。
デーブの前には、一合枡に入れられたコップ・・・おばちゃんは、酒燗器から上げた酒たんぽの温度を手のひらで確認してから酒でコップを溢れさせます。前かがみになって口をコップに運んで燗酒を一口すすると自動の酒燗器でお燗した酒とは一味違うウマさ・・・気分的なものかもしれませんけど・・・
この店、只者じゃありません!安いものを安く感じさせず、手抜きをしない姿勢!いい店見つけました。
ということでデーブは仕事帰りに途中下車して週1ペースで通っちゃってます。
お婆ちゃん、いつまでも元気でデーブに美味しいもの食べさせてね!
|